アレクサンダーテクニーク / 海津賢 (かいづけん / Ken Kaizu)

アレクサンダーテクニークや音楽や、いろいろなことを書いていきます。

ワークショップの感想

今日のアレクサンダー&NVCのワークショップも終了!山形から来て下さった方もいらっしゃいました。

アレクサンダーテクニークのレッスンをしているとよく話題になるものの一つに「感情」があります。以下長文です😅

感情はネガティブなもの、ポジティブなものと二つに大別して好悪を抱きがちですが、感じていることのほとんどのものは、分類不能です。なぜかというと、明確に測る物差しがないからです。断っておきますが、測ることができないから感情はない、と言っているのではないです。わたしたちは感情というものをいつだって抱いています。けれども、感情というのは明確な名前をつけることが難しいです。

私たちはある種の感情に例えば「悲しい」という名のラベルを貼って、共通認識として「悲しい」はこれだよね、とそういった感情を持っているつもりになりがちです。つもりと書いているのは、相手の感情と同じかどうかを確認する手立てがないからです。なんとなく、とか、ほらわかるでしょう、というのは、言うまでもなくただの希望と推測でしょう。私たちは共通の認識を持っているという幻想を持つことによって、コミュニケーションを潤滑にできている気になっています。もちろん本当に共通認識を持っている時というのもあるでしょう。言葉を尽くした結果、共通認識を持てることもあるでしょう。しかし残念なことに、共通認識を持っていない事例をあげるほうが、共通認識を持っている事例をあげるよりは簡単です。

感情に名前をつけた瞬間、グラデーションを持って感じていた、感覚のヒダがほぼ消えてゆきます。何を感じているか分からないことは現代ではよくあって、自分はこういう感情なんだ、悲しいんだ、と決めることは、問題集の解答をみたときのような安心を得ます。

私たちは多かれ少なかれ、ポジティブな時もネガティブなときも、ポジティブ/ネガティブな状態に感情を交えずに、感じていることを離れて見ることは難しいです。「怒り」や「悲しみ」だけでなく、「嬉しい」「楽しい」からも、離れてそれらを眺めることは難しいです。離れて見ようとした時に起こりやすい奇妙なことは、自分の感情を許さずに観察しようとすることがほとんどなのですが(逆に自分を見ようした時に、あまりにも自分が良いと思っていることと自分が乖離しているが故の不快さから、見ようとしないことも起こりがちですが、そのことについてはここで割愛します)、そんなときは自分をロボットのようにしてしまいます。ロボットになりながら、いますでに起きている感情を無視して、自分の問題を丹念に見つけていき、その間に感じていることは、観察すること、そして感情を反応と名付け感情を押さえ込んで、ますますロボットのようになります。そのような状況は、ほぼ軍隊もしくは警察官が、自分自身に命令を下して罰を与えているような、とても厳しく、本人の尊厳がない状態です。今いる状況、起きている出来事、習慣を持っている自分は駄目だと思うように、自分を仕向けているのだから苦しいでしょう。警察官が言うことで起こることは、恫喝を伴った洗脳の結果かもしれません。警察官に「前と上」と言われても、それは自然と起こることではなく、罰を避けるために、前と上を起こすために唱えている訳だから、前と上に自ら引っ張ってしまう事からは逃れられません。ならばよっぽど「前と上に」と唱えない方がましでしょう。

感情はどこからやって来るか分かりません。感情はすべて、外側の刺激に反応した結果、起こっていることとも言えます。意識が生み出しているものが感情だとも言えます。どちらが先かは傍に置いて話を続けます。

私たちに必要なのは、どんな感情を抱いているかはさておき、その感情があることを、まず許してあげることなのではないでしょうか。それこそ、抑制(インヒビション)ではないでしょうか。怒っていていいのです。嫌でいいのです。嬉しくていいのです。悲しくていいのです。ふてくされても、うかれてもいいのです。それらをまず許して(変わらなくてよいのです)、そして、私たちのまわり、空気の中に「水平」と「垂直」が満たされていることを思い出すこと、ここから先の話は体験していただかないとお伝えするのは難しいのですが、ただ自分がそこにいること、そしてノーマル(普通)で自然なところへ向かいます。何かの状態や変化やダイレクションを一人で作ること、起こすことは不可能です。まず自分が水平に対して、垂直に対して、空気に対して、相手に対して、そして自分に対して手を伸ばします(さしのべます)。すると外側から受け取ったものが機能した瞬間、プライマリーコントロール(わたしたちの頭と首と背中が本来持っている調整作用)が機能し、心身は内側に、外側に、前に後ろに、上に外に、もともとの大きさへと拡大してゆき、ノーマルでナチュラルなところに連れて行ってもらえます。その瞬間には、首は自由になっているところであり、頭は前に上に行っているところであり、背中は長く広くなっているところです。

以上を方向性(ダイレクション)と言います。

次回のアレクサンダー&NVCのワークショップは、9月2日(月曜日) 15時〜18時 3,900円です。まだお席が若干ございます 🙂 場所は国立駅の近くです。

お申し込みフォームはこちらです。
https://goo.gl/forms/Fm5iil0q4TMTNBbc2